姿勢とスピードと
「揺らぎ」や「漂う」をテーマに開発をすると、とても大事な事を2点決めなくてはなりません。
それが「姿勢」と「スピード」
「姿勢」とはスイム姿勢が水平に近いのか?それとも頭上がりか?(尻下がり)ということ。
足場などを考慮すると完璧を目指すのは無理なので「及第点」を探ります。
「スピード」とはリトリーブスピードのこと。引き波を立てる点をマストとするならば、抵抗などの値を誤差範囲として含めてもAよりBは半分のハンドル回転数でも同じ・・みたいな事をざっくり探ります。
マルジンは3Dプリンタ併用で開発しているので、物凄いサンプル数になるんですが、基本は外れないので実際に打ち出して使うのは10点ほど。
コアボディは上の画像まで到達するのに机上の空論で進めていくので、フレキシブルに対応出来、幾つかのアイデアをまとめた結果決定されました。
ちなみに最初は内蔵タイプだったのですが、フグ対策の為に結局過去のマルジンルアーから導き出したプラグ交換式ハイブリッドワームに落ち着きました。
実は次のアイデアがこの時点で湧いてしまったので(笑)一瞬道を外れかけましたが、何とか気持ちを修正。そのアイデアは次の次のノーテンに採用したいと思っています。
さて・・ノーテン2の優位点を簡単に書いておきます。
ノーテン6と比べて「スイム姿勢」は水平に近く、ラインで起きる引き波からルアーまでの距離がやや長く取れます。これは角度の問題もあるので場面に寄るのは目を瞑ります。
あっ!引き波の定義は様々(笑)リーダーが起こす引き波と実際にルアーが起こす引き波があると思います。これは投げたルアーがどの位置にあるかで引き波がどちらで起きているか?が変わってきます。
良い引き波だ・・って、それはラインの引き波ですよ(笑)ルアーじゃないんだけどな・・
そんな笑い話幾らでもあります(笑)
私が作る引き波系ルアーは全てこの点も考慮しながら作ってあります。
バチ系のルアーでこの辺もしっかり考えているな?と思わせるルアーは私が知る限りではたった2個しかないです(笑)
FかSか?で大きく変わりますけどね。私はバチルアーはFであるべき・・という立ち位置で見ていました。
ですが飛距離などを考慮しなければならないので、そこは開発の経験値の差が出てきます。
つまりSをF にするみたいな。
ウェイト位置のバランスまで考えたら一体何通りあるのやら(笑)
ノーテン6でこれだけ釣れるなら、ノーテン2はもっと釣れるのか?そう聞かれたら否ですね。ノーテン6はめっちゃ釣れます(笑)もう皆さん経験された通りです。でも使い込んで釣れば釣るほどに乗らないバイトが増えませんか?それを解決するのがレンジを維持した上でのスピードです。
限りなく水平姿勢を維持しながら(100%は無理)、リトリーブスピードを落として引いてくる。なので追ってくる距離がノーテン6よりも長くなります。ウェーディングしているとロッド一本分の距離で水面爆発なんて事が普通に起きます。
長く、ゆっくり誘える・・これがノーテン2の本領です。
ですがノーテン6よりも劣る点もあります。
それが「飛距離」と「操作性」です。
「飛距離」はウエイト自体が軽くなるので、6に比べて7~8割程度と考えて下さい。
「操作性」に関しては水平に近い姿勢なので、トゥイッチしてドッグウォークさせようとしても「抵抗」が少なくなるのでキレは悪くなります。ミドストなどのシェイクアクションは大丈夫です。
基本的にただ巻きが秀逸なバランスだと思って貰って良いと思います。
これだけ見てもやはりノーテン6と2が大きく異なるルアーという事が分かるはずです。
ノーテン6のスピードではショートバイトが多い時や、そもそもバイトすら無い時。
ノーテン2はそんな時に大活躍します。
まずは冬から関東のバチパターン、関西の何食ってるか分かんないパターン(笑)九州のイカパターン・・
そして瀬戸内のエソパターン(笑)
この冬はノーテンシリーズで「信じられない」ほど釣りまくって下さい!